「屋根の葺き直しってどんな施工?」
「他のやり方との違いを知りたい」
そんな方のために「葺き直し」についてお話します。弊社は 屋根のリフォーム や 屋根の修理 の際に「葺き直し」という方法を提案することがありますので、あらかじめ内容についてお話をします。
- 屋根の葺き直とはなにか
- 葺き直し・葺き替え・カバー工法との違い
- 葺き直しの施工内容
- 葺き直しのタイミング
これらについての解答をまとめましたので、ぜひご一読ください。
屋根の葺き直しとは?
屋根の葺き直しとは「既存の屋根材を再利用して屋根を補修する施工」です。
作業は、主に以下の工程で進めます。
- 屋根材を取り外す
- 下地を補修する
- 防水シートの交換する
- 同じ屋根材を再設置する
日本瓦の住宅ではよくおこなわれるリフォームのため、瓦屋根の施工経験や知識が必要です。弊社は瓦屋根施工を40年以上続けておりますので、屋根の葺き直しもお気軽にご相談ください。
「葺き直し」と「葺き替え」の違い
葺き直し:既存の屋根材を使う
葺き替え:新しい屋根材へ変更する
これが大きな違いです。
葺き直し | 葺き替え | |
---|---|---|
屋根材 | 既存の屋根材を再利用 | 新しい屋根材に変更 |
目的 | ・雨漏りを修理する | ・外観を一新する ・機能性の高い屋根に変える |
実際には、現地調査の結果をもとに「葺き直し or 葺き替え」を提案させていただきます。
「葺き直し」と「カバー工法」の違い
葺き直しとカバー工法の違いやデメリットも、表にまとめたので、ご確認ください。
葺き直し | カバー工法 | |
---|---|---|
違い | 下地の修復をする | 下地の修復をしない |
デメリット | カバー工法より高額になる | 傷んだ屋根材や下地が残ってしまう |
ちなみに、弊社はカバー工法を推奨していません。
既存の屋根材の上から新しい屋根材で覆う方法で、下地の修復まではおこなわないからです。
いつか撤去しなければならない傷んだ屋根材や下地がそのまま残ってしまい、根本的な原因の解決にはなりません。
葺き直しの施工内容
葺き直しの「下地の修復をする」について、もう少し具体的に解説します。
屋根の葺き直しには、4つの方法があります。
- 野地板張り
- 防水シートの貼り直し
- 谷樋板金の交換
- 釘止め
野地板張り
野地板とは「瓦屋根を下支えする下地の板材」です。瓦屋根の雨漏りには野地板を補修をします。古い野地板は、耐震性や耐久性が衰えやすいため、耐震性と耐久性のある「構造用合板」を用いて葺き直しをしています。
防水シートの貼り直し
防水シートとは「雨漏りを防ぐために貼るシート」です。雨漏りの原因が「防水シートの劣化」ということはよくあります。
耐用年数は約20年~30年。メンテナンスしていない古い家などは「貼り直し」を推奨します。
谷樋板金の交換
谷樋板金とは「屋根と屋根の接合部の板金部材」です。谷樋板金は、20年以上経つと、変色したり穴があいたりしますので、葺き直しとあわせて交換することがあります。
釘止め
釘止めとは、瓦を釘で止めて固定する施工です。台風や地震による落下や飛散を防ぎます。
とくに数十年前の瓦屋根は釘止めの数が少ないので、葺き直しですべての瓦に釘止めしなおします。
葺き直しを依頼するタイミング
屋根の葺き直しは「築20年~30年を目安に」ご相談ください。なぜなら、問題が発生していなくても、屋根の下地である防水シートの耐用年数が20年~30年だからです。
「雨漏りが発生していないなら、葺き直しの必要はないよね?」と思うかもしれませんが、雨漏りなどの症状が発生する前のメンテナンスが大切です。
問題が発生してからでは、補修対象も大きくなってしまい、修理費用も大きくなります。ご負担を減らすためにも、早い段階での補修が必要です。
大切なので何度もいいますが「20年~30年を目安に」屋根の調査をご相談くださいね。