雪止め設置の注意事項。設置したのに落雪が起きる理由とは?

「雪止めは設置したら問題ないよね?」
「雪止めを自分で取り付けても良い?」

じつはそんな人にも知っておいてほしいことがあります。
それは「雪止めを設置しても落雪が起きてしまうケース」があることです。

なぜその様なことが起きるのか。

  • 雪止めを設置しているのに落雪する理由
  • 雪止めはDIYではなく業者に依頼

という流れで解説いたします。

雪止めを設置しているのに落雪する理由

「雪止めを設置したらすべて解決」と思うかもしれませんが「雪止めを設置しているのに落雪する」ということも起こります。

その理由には、以下の3つが考えられます。

  1. 雪止めの耐荷重を超えた積雪
  2. 適切な位置に雪止めが取り付けられていない
  3. 雪止め金具の形状が合っていない

これらは、屋根や雪止めの知識を持たない人が「とりあえず設置した」という時によく起きます。

雪止めの耐荷重は十分ですか?

雪止めの耐荷重を超えた積雪があると、落雪の恐れがあります。
いたってシンプルな理由ですね。

雪止めは、商品(またはメーカー)によって、耐えられる重量が異なります。また積雪量だけでなく「屋根の傾斜角度」も含めて耐荷重を考慮しなければなりません。

また、単純に雪止めの数が少ないために、重量オーバーになることもあります。
とくに昔ながらの屋根瓦の場合は、当時の積雪量に合わせて雪止めが設置されてます。

雪止めの耐荷重も見直してみてはどうでしょうか。

適切な位置に設置されてますか?

雪止めは「落雪する可能性の高い場所」に設置することが重要です。
屋根に積もった雪がすべて落ちて来るわけではなく、軒先周辺の雪だけが落ちやすいので、一般的には、軒先周辺に雪止めを設置します。

屋根や雪止めの知識がないために、誤った位置に取り付けてしまうこともあります。すると「雪止めを設置したのになぁ・・・」とイマイチ効果を実感出来ないこともあります。

雪止めの形状が合っていますか?

屋根に合わない雪止めを、むりやり設置して、雪止めの機能が減衰してしまったり、屋根や瓦にダメージを与えてしまってませんか?

正しく取り付けるなら、専門業者に選定して設置してもらうほうが、スムーズかもしれません。

参考までに、以下に雪止めの種類と特徴をまとめましたので、ご確認ください。

雪止めの種類特徴設置可能な屋根
雪止め金具屋根材と屋根材の間に挿し込んで固定。L字型、扇形、羽根型などがある。コロニアル・カラーベスト・瓦・金属屋根に後付け可能
雪止め瓦通常の瓦と交換して設置。瓦屋根に後付け可能
アングル型L字型の長い棒を屋根の傾斜方向に対して垂直に設置。金属屋根・スレート屋根に後付け可能
金網型金網で屋根を広範囲に覆い、雪との摩擦を多くする。コロニアル・カラーベスト・瓦・金属屋根に後付け可能

弊社は雪止めの選定から設置までいたしますので、ご安心ください。

DIYではなく業者へ依頼を

「雪止めの設置ならDIYでできるだろう」と、お考えの方もいますが、高所の危険な作業は十分に注意ください。

屋根から滑って転落するなどの事故が起きています。

また、無理に作業して屋根を傷つけてしまうケースもあります。

他の問題を引き起こすことがないように。

弊社のような専門業者なら、安全を考慮して準備し、万一の際の保険も加入した上で作業にあたっています。

安全・安心な雪止め設置のために、DIYは気をつけてくださいね。

落雪被害の危険

雪は「ふわふわ」としたイメージがありますが、降り積もり、固まった雪には想像以上の危険があります。雪止めの設置により、これらの被害を軽減することができます。

危険1|歩行者などへの被害

ご自宅の屋根に積もった雪が落下して、歩道や道路の歩行者を直撃してしまった場合、大きな怪我を負わせてしまう可能性があります。特に、日中一度融けた雪が夜間冷えて固まった場合は氷の塊のようになり、大きな石が落ちてくるのと同じようなものです。過去には落雪による死亡事故の例がいくつもあります。

危険2|お隣の家屋や設備への被害

落雪はお隣に被害を与えてしまうこともあります。こちらの画像は、2階の屋根から落ちた雪で、お隣のカーポート屋根のポリカーボネートが壊れてしまった様子です。この時に車が停まっていたら、車も当然大きなダメージを受けていたことでしょう。

他にも、お隣の屋根や庭木が破損することもあります。お隣との距離が近いほど落雪被害の可能性が高くなるので、トラブルが発生する前に対策しておくことをお勧めします。

危険3|ご自宅への被害

屋根に積もった雪が滑り落ちてきたために、雪の重みで雨樋が変形したり、破損や落下することもあります。雨水からお住まいを守る雨樋が破損してしまっては、外壁が汚れたり雨漏りの原因となることもあります。

また、右の画像のように、2階からの落雪で1階の瓦が破損してしまう場合もあります。こちらのお宅はかなりの枚数の瓦が割れてしまいました。

ご自宅のカーポートやテラスへの落雪で、ポリカーボネートが壊れてしまったり、駐車していたお車がつぶされてしまう可能性もあります。また、屋根の下に植木や植栽があれば、落雪して枝が折れたり、壊れてしまうこともあります。

危険4|お宅から出られなくなる危険

玄関の前に落ちてきた雪で入り口を塞がれてしまったり、玄関ドアが開かなくなって外に出られなくなってしまう危険もあります。

大雪の中、ご自宅に閉じ込められ、孤立状態になってしまうと、命の危険へも繋がってしまいます。

雪止めの設置は出入り口の確保にも繋がるのです。

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